塗り潰さない。素地の美しさを、取り戻す。打放しを打放しのまま蘇らせる工事です。
打ちっぱなしは、塗り潰した瞬間に打ちっぱなしでなくなります。その前に、できることがあります。
打ち放しコンクリートは、躯体そのものを仕上げとする意匠です。型枠に生コンクリートを流し込み、脱型した面がそのまま建物の表情になります。塗装で覆い隠さないぶん、素材の美しさが価値になる一方で、施工の結果も経年の劣化も、すべて表に出てしまいます。
ジャンカ、あばた、ピンホール、色ムラ、コールドジョイント、Pコン跡、雨だれ、白華、過去の補修跡。こうした不具合が出たとき、多くの現場では塗料で塗り潰す判断がなされます。確実ではありますが、設計者が意図した打ちっ放しの表情は、そこで失われます。
株式会社LASの打放しコンクリート再生は、素地を活かしたまま表情を整える化粧補修を軸に、保護・延命まで一貫して行う工事です。コンクリートを本業とする会社として、下地の左官補修から色合わせ、保護塗装までを自社で組み立てられることが強みです。
症状の裏には必ず原因があります。原因を正しく捉えることが、再発しない工事の第一歩です。
型枠をバラすまで仕上がりが分かりません。塗装のように後から均一に整える工程がないため、打設時の条件がそのまま表情として残ります。どれだけ丁寧に打っても、不具合をゼロにはできないのが実情です。
仕上げ材で覆われていない打ちっぱなしは、雨水を直接吸収します。浸透した水は、白華・凍害・中性化・鉄筋腐食といった劣化を連鎖的に引き起こし、表情を年々損ねていきます。
欠損部をモルタルで埋めただけでは、周囲と色も質感も異なります。「直したことが分かってしまう」状態は、意匠としてはむしろマイナスです。だからこそ色と質感を合わせる技術が要ります。
建物の状態と用途に応じて、最適な材料と工法を選定します。
不具合の種類・範囲、周囲の色調と質感、劣化の程度を確認します。どこまで再現できるか、この段階で正直にお伝えします。
ジャンカや欠損部を、周囲と段差が出ないよう平滑に整えます。仕上がりを左右する土台の工程です。
周囲の色調に合わせて調色し、濃淡を重ねて自然な深みを出します。型枠の継ぎ目、Pコン跡、木目といったディテールまで描き起こし、連続した表情に整えます。
既存が塗装されていない素地コンクリートの場合は、無機系の塗料を用います。有機系では塗膜が出すぎて、隣接する素地と質感が揃わないためです。マットで、ざらつきを損なわない仕上がりになります。
躯体に含浸しながら塗膜を形成する疎水剤で保護します。水は防ぎ、内部の湿気は逃がすため、膨れや剥離を起こしにくい構造です。クリア・半透明のため、整えた表情を損ないません。
劣化因子の侵入を抑え、鉄筋を守る時間を延ばします。次に確認すべき時期の目安もお伝えします。
補修跡を消すだけでは、周囲と馴染みません。経年で生まれた雨だれの筋まで再現して、はじめて自然な一体感が生まれます。
年月を経た打ち放しの壁には、雨水が流れた跡が縦の筋となって残ります。この汚れは、その建物が過ごしてきた時間そのものです。
補修箇所だけを新品同様に仕上げると、そこだけが不自然に「きれい」で浮いて見えます。周囲に雨だれがあるのに、補修部分にだけ無いからです。だから私たちは、色と質感を合わせたあとに、周囲から連続する雨だれの筋を描き足します。
「直したことに気づかせない」とは、こういう仕事です。汚れを消すのではなく、汚れも含めて周囲と揃える。ここまでやるかどうかで、仕上がりは大きく変わります。
建物だけではありません。橋脚や高架など、公共インフラの打ち放し面も同じ技術で補修します。
既存が塗装されていない素地のコンクリートである場合、補修部にも無機系の塗料を用います。有機系の塗料は塗膜がしっかり出るぶん、素地の隣に置いたときに質感が違って見えてしまうからです。
無機系はコンクリートに近い性質を持ち、マットで、素地本来のざらつきを損なわない仕上がりになります。板目や気泡の陰影も、この材料だからこそ再現できます。
公共インフラの構造物は、意匠性より耐久性が優先されると思われがちです。しかし、景観に配慮すべき場所では、補修跡が目立つことが問題になります。私たちは公共インフラの管路止水も手がけており、こうした現場の要求水準を理解しています。
打ちっぱなしの補修が難しいのは、直すことではなく「直したと分からせないこと」にあります。ここが職人の技量の分かれ目です。
コンクリートの色は、一様なグレーではありません。打設時期、型枠の材質、日照、雨の当たり方によって、同じ壁面でも微妙に違います。補修箇所の周囲がどんな色をしているのかを読み取ることから始まります。
単色で塗れば、そこだけ「のっぺり」と浮きます。実際のコンクリートには濃淡のムラや骨材の粒感があるため、複数の色を重ねて自然な深みを出していきます。塗るというより、描くという感覚に近い作業です。
パネルの継ぎ目、Pコン跡、木目。打放しの表情は、型枠が残した痕跡そのものです。補修面にこれらのディテールを描き起こし、周囲と連続させます。杉板型枠の場合は木目まで再現します。ここまでやって、はじめて「言われなければ分からない」状態になります。
目の前では馴染んで見えても、5m離れると浮いて見えることがあります。逆もあります。実際に人が見る距離から確認し、調整を繰り返します。地味ですが、仕上がりの差はここで生まれます。
この工程は「コンクリート化粧補修」とも呼ばれます。左官の技術と色彩の感覚、その両方が必要なため、扱える職人が限られる分野です。
表情を取り戻しても、無防備なままでは同じことの繰り返しになります。再生を長持ちさせる2つの工程をご用意しています。
躯体に含浸しながら塗膜を形成する疎水剤で保護します。水は防いで湿気は逃がすため、膨れや剥離が起きにくい構造です。クリア・半透明なので、整えた表情をそのまま活かせます。
VIEW →表面から入る二酸化炭素と水を抑え、鉄筋を守るアルカリ性が失われる速度を遅らせます。見た目ではなく、建物の寿命に関わる工程です。
VIEW →3つすべてが必要とは限りません。「今は美観だけ整えたい」「保護から始めたい」というご相談にも対応します。現地を拝見し、必要な工程だけをご提案します。
傷んだ打放しを直す方法は、大きく2つ。塗料で覆って新しい仕上げにするか、素地を活かして再生するかです。
| 塗り潰し(一般的な外壁塗装) | 打ち放し再生 | |
|---|---|---|
| 仕上がり | コンクリートの表情は失われ、塗装面になる | 素地の質感・型枠の風合いを保つ |
| 設計意図 | 打ちっぱなしとして設計された意匠は残らない | 建築当初の意匠を活かせる |
| 不具合の扱い | 厚い塗膜で覆い隠す | 色と質感を合わせて馴染ませる |
| 必要な技術 | 塗装技術 | 左官技術+色合わせ+質感の再現 |
| 施工できる会社 | 多い | 限られる |
塗り潰しが悪いわけではありません。素地の劣化が激しく再生では対応しきれない場合は、そちらが合理的です。
ただ、打放しは「そう設計された」建物です。設計者が意図した素材感を塗料で覆ってしまう前に、再生という選択肢があることを知っていただきたいと考えています。
脱型したらジャンカや色ムラが出てしまった。引渡しまでに何とかしたい——ゼネコン様・工務店様から最も多いご相談です。工程に間に合うよう調整します。
竣工から年数が経ち、汚れや白華、雨だれの筋が目立ってきた。美観の回復と、これ以上傷ませない保護までご提案します。
モルタルで埋めた箇所だけ色が違い、かえって目立っている。周囲と馴染ませる補修で解消できます。
足場を架けるタイミングは、打ちっ放し面を整える好機です。他の工事とあわせることで仮設費を抑えられます。
打放しの不具合は、見た目だけの問題ではありません。ひび割れや白華の裏には、たいてい水の動きがあります。どこから水が入り、どこを通り、どこに出てきているのか。それを読めないまま表面だけ整えても、同じ場所がまた汚れます。
打ちっぱなし補修を手がける会社は、左官業者・塗装業者・防水業者に分かれているのが実情です。株式会社LASは、地下漏水の止水を専門とする一方で、コンクリートを本業としてきました。水の動きを読む目と、素地を再現する左官の技術。その両方を自社で組み立てられることが、私たちの強みです。
東京・神奈川・埼玉・千葉に対応しています。調査・お見積りは無料。土日対応、夜21時まで調査可能です。竣工前で工程が迫っている場合も、まずはご連絡ください。
費用は下記の条件で変わります。まずは現地調査で状況を確認し、明確なお見積りをご提示します。
現地調査・お見積りは無料です。概算をご確認いただいたうえで、ご判断ください。
調査から引渡しまで、工程ごとに品質を確認しながら進めます。
打放し面の状態、周囲の色調、劣化の程度を確認します。竣工前の場合は工程もあわせてお伺いします。
どこまで再現するか、どの工程まで行うかをご相談し、範囲と費用を明確にします。
欠損部を平滑に整え、下地をつくります。
調色と質感の再現を行い、周囲と馴染ませます。
疎水剤を規定どおりに塗布し、撥水層を形成します。
仕上がりと撥水状態を確認してお引渡しします。
漏水もひび割れも、まず「なぜ起きたのか」を徹底的に突き止めます。症状を隠す表面補修ではなく、侵入経路そのものを断つから、再発を防げます。
水圧のかかる地下・ピット・打継ぎ部の止水は、乾いた場所の補修とは別物です。難易度の高い地下漏水を専門領域として数多く手がけてきました。
コンクリート工事で培った「良い躯体とは何か」という知見が、改修・防水の精度を支えます。建物を長い時間軸で捉えてご提案します。
1級防水施工技能士・1級左官技能士が在籍し、自社で施工にあたります。丸投げをしないため、指示の伝達漏れや品質のばらつきが生じません。
東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県に対応しています。下記エリアを中心に、打ち放しコンクリート再生・化粧補修を承っています。
染み出し・ひび割れ・雨漏り。気になるサインがあれば、調査だけでもお気軽に。
現地調査・お見積りは無料。土日対応・夜21時まで調査可能です。