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冬にむけて気温が下がり乾燥した気候になる日本では、建物もその影響を大きく受けます。雨や雪の影響を直接受ける屋上では、経年劣化により防水膜が薄くなり、その状態で冬に乾燥してしまうと、劣化していた箇所の剥離やひび割れ、汚れやサビとなって本来の防水性を発揮できなくなります。そういった箇所からの水漏れによる被害を防ぐためにも、劣化状態のチェックを行うことがとても大切です。今回はこの屋上防水について詳しくご説明致します。
○劣化状態について
こちらは以前行った工事施工前の屋上の写真です。汚れや錆びなどの劣化が目立ち、防水膜も均一でなく、薄くなって剥がれている箇所が多く見られます。このような状態の屋上は、放って置いてしまうと劣化箇所からひび割れが生じ、建物内部へと雨水が侵入する原因となります。
○屋上防水工事の流れ
屋上防水工事では、まず劣化状態の調査から始まります。既存の防水膜下地(劣化が見られる状態のもの)を除去した後、高圧洗浄機で汚れを落として綺麗な状態にします。そして次に、屋上の劣化状態に合わせて樹脂を用いてひび割れや亀裂に修繕を施し、防水材を塗料する前のベースをしっかりと作ります。下地処理が整った後、プライマーと呼ばれる接着剤を塗布し、通気緩衝工法を必要とする場合には、通気緩衝シートを貼り付けていきます。そしてその上から防水材を二回にわたって塗布し、最後にトップコートを重ねて完成です。
○防水材の種類
① アスファルト防水 耐用年数:約17〜20年
アスファルトに合成繊維不織布を含ませて作ったシート状の建材を貼り重ねる工法で、防水性が高く、耐用年数がほかの工法と比べて比較的長いのが特徴です。
② ウレタン防水 耐用年数:約10〜12年
最も多く見られる工法です。太陽光に反射効果を持つ、遮熱塗料の塗布が可能で、面積が広い屋上では、コストパフォーマンスが上がります。ウレタン防水を紫外線劣化から保護するため、表面にトップコートと呼ばれる保護材が塗られており、そのトップコートを定期的に塗る必要がありますが、定期的にトップコートを塗ることで防水層の劣化速度を遅くし、結果的に建物のランニングコスト低下につながります。
③ FRP防水 耐用年数:約10年
補強した繊維強化プラスチックを用いた工法で、強度な防水層が形成できます。軽量という特徴もあり、木造の屋上への施工が適している場合が多く見られる工法です。こちらも定期的にトップコートを塗ることで長期なコストパーフォマンスの向上が可能です。
④ 塩ビシート防水 耐用年数:約10〜13年
塩化ビニールから作られた防水シートを下地に貼り付けて行う工法です。シートが変芸自在なため、狭い場所や、複雑な形状をしたところにも施工可能なのが特徴としてあげられます。また耐久性が高く、施工時の美しい状態を維持しやすいという特徴があります。
⑤ ゴムシート防水 耐用年数:約10〜12年
合成ゴムから作られた防水シートを下地に貼り付けて行う工法です。塩ビシート防水とは異なって狭い場所や複雑な形状をした場所の工事には向いていませんが、工期が短期間で済み、施工しやすく、コストが抑えられるといったメリットがあります。
○作業の流れ
工事完了後、状態を確認いただいてからのお引き渡しとなります。
○まとめ
最後までお読みいただきありがとうございます。これから冬本番を迎える前にも、一度劣化状態の確認を行い、本来の防水性を保てるようにメンテナンスを行いましょう。弊社では工事に関するご相談から、現場の状態調査まで、無料で承っております。気になる点がございましたら、どうぞお気軽にご相談ください。
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