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建物の最上部である屋根や屋上は、雨や紫外線、雪などの天候の影響を直接受けるため、年数が経つと防水膜が薄くなって剥がれ、本来の防水性を発揮できなくなったり、乾燥によってひび割れが発生したりなど、耐久性にダメージが出やすい特徴があります。その様な経年劣化により生じた劣化箇所から、建物に様々な悪影響を及ぼす前にも、今の劣化状態をきちんと確認し、本来の防水性を発揮させるようメンテナンスを施し、屋根の修繕や塗装・屋上には防水工事を施すことがとても大切です。今回はこの屋根と屋上の工事について、それぞれご説明致します。
[目次]
○屋根の工事の種類
[屋根葺き替え工事]
屋根葺き替え工事は、今ある既存の屋根を全て撤去し、新しい屋根を設置する工事のことを指します。主な作業の流れとしては、まず既存の屋根と、屋根の下に敷いてある防水シート・野地板を撤去し、新しい野地板・防水シート・屋根を張り替えます。もしくは既存の屋根を何も撤去せず、重ねて新しい屋根をつくる工事もあります。一から屋根をリニューアルさせるため、屋根の強度を新しく構築することができます。
(メリット)
・屋根の下地の劣化箇所まで修繕できる
・屋根自体の強化
・耐震性の向上
[塗装工事]
既存の屋根を洗浄し、劣化部分の修繕を施した後、専用の屋根塗料を塗布し防水機能を十分に発揮させるのを目的とした工事です。塗料の種類によってその後の耐用年数が約7〜20年と異なる特徴があります。塗料を3回にわたって重ね塗りするため、十分な防水効果が期待できます。
(メリット)
・高い防水性を発揮することができる
・用いる塗料によって仕上がりの好みが選べる
○屋上の工事
[屋上防水工事]
屋上の防水工事では、まず既存の屋上の汚れを洗浄し、劣化箇所にエポキシ樹脂などを用いて修繕を行った後、防水材を塗布して仕上げるのが大まかな流れとなっています。
より工程を細分化すると、まず屋上の劣化状態の調査から始まり、既存の防水膜下地(劣化が見られる状態のもの)を除去した後、高圧洗浄機で汚れを落として綺麗な状態にします。そして次に、その屋上の劣化状態に合わせ補修が必要な所は樹脂などで修繕を行い、防水材を塗料する前のベースをしっかりと作ります。防水膜が薄くなっているだけでなく、ひび割れや亀裂が見られる場合には、防水工事を施す前にひび割れの修繕も必要です。そのようなひび割れなどの劣化部分の修繕を行った後、プライマーと呼ばれる接着剤を塗布し、通気緩衝工法を必要とする場合には、通気緩衝シートを貼り付けていきます。そして防水材を二回にわたって塗布し、最後にトップコートを重ねて完成です。
屋上防水工事で弊社が用いる防水材には、主に以下の種類のものがあります。
① アスファルト防水 耐用年数:約17〜20年
アスファルトに合成繊維不織布を含ませて作ったシート状の建材を貼り重ねる工法で、防水性が高く、耐用年数がほかの工法と比べて比較的長いのが特徴です。
② ウレタン防水 耐用年数:約10〜12年
最も多く見られる工法です。太陽光に反射効果を持つ、遮熱塗料の塗布が可能で、面積が広い屋上では、コストパフォーマンスが上がります。ウレタン防水を紫外線劣化から保護するため、表面にトップコートと呼ばれる保護材が塗られており、そのトップコートを定期的に塗る必要がありますが、定期的にトップコートを塗ることで防水層の劣化速度を遅くし、結果的に建物のランニングコスト低下につながります。
③ FRP防水 耐用年数:約10年
補強した繊維強化プラスチックを用いた工法で、強度な防水層が形成できます。軽量という特徴もあり、木造の屋上への施工が適している場合が多く見られる工法です。こちらも定期的にトップコートを塗ることで長期なコストパーフォマンスの向上が可能です。
④ 塩ビシート防水 耐用年数:約10〜13年
塩化ビニールから作られた防水シートを下地に貼り付けて行う工法です。シートが変芸自在なため、狭い場所や、複雑な形状をしたところにも施工可能なのが特徴としてあげられます。また耐久性が高く、施工時の美しい状態を維持しやすいという特徴があります。
⑤ ゴムシート防水 耐用年数:約10〜12年
合成ゴムから作られた防水シートを下地に貼り付けて行う工法です。塩ビシート防水とは異なって狭い場所や複雑な形状をした場所の工事には向いていませんが、工期が短期間で済み、施工しやすく、コストが抑えられるといったメリットがあります。
それぞれの建物の状態や仕上がりの好みに合わせて、防水材を施工致します。
○工事の主な流れ
工事完了後、状態をご確認いただいてからのお引き渡しとなります。
○まとめ
最後までお読みいただきありがとうございます。弊社では工事に関するご相談から現場の劣化状態の調査まで、無料で承っております。気になる点がございましたら、お気兼ねなくご相談ください。
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